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秋田4日め。Yさんと一緒に公演の下見に来た。わたしは親戚の家に泊まっている。お土産屋さんは仕入れが遅い。これください、と言っても、ないよ、と、首を振られる。
暑い日だった。たまたま高架下を通りかかった時、嫌な予感がして、「ねえねえ、ちょっとだけここにいようよ」とYさんに言う、数秒後に爆音と光と、白い雪のようなものと黒い燃えかすのようなものが降りしきる。濁った空を区切ってシャッターが閉まりはじめたので、慌てて隙間から外に出る。バスも車もいつもどおりに走っている。あまり変わりのない日常だが、人々は少し足を引きずったり、痛む部分を撫でさすったり、暑い寒いと大騒ぎしたりしている。わたしは彼女と別れて、バスで泊まり先へ戻る。親戚の家も大騒ぎだが、目に見えるほどの被害はない。普通に食事をして眠る。翌日、秋田から自宅へ帰る便を確保しに出かける。ステロイド注射が効くとか、あの飲料とこれを混ぜて飲むと放射能が消えるとか、静かに飛び交うデマ。帰り道の公園で爆音を聞く、見上げると白と赤の飛行機の腹が見えた、2機通り過ぎる、わたしはコンクリートのベンチの下に潜り込む、数秒後に森の向こうで何かが落下し爆発した。きっと明日も同じことが起きるな、と思った。明日からは外に出られないかもしれない。自分の家には、いつ帰れるだろう。Yさんには、また会えるだろうか。お土産はいつ買えるだろう。
という夢を見ました。
正夢にならぬよう書き留めます。
テレビも見ないし新聞も読まないわたしは、世界の動きにとても鈍感で、その時の首相の名前をすぐ答えられない時期さえありました。
そんなわたしでも、こんな夢を見るのです。繊細なひとはどれだけの悪夢を見ることでしょう。
舞台に上がっている人たちは別世界の人たちで、決して一緒に酒を酌み交わせるような人たちではないと勝手に思い込んでいた。一昔前のアイドルじゃあるまいし、彼らだって酒も飲めば煙草も吸うし、トイレにも行くのだ。しかしながら、どこか神格化してしまっていたし、そうするだけの理由が彼らには、あった。
同じ舞台を一度だけでも踏み、笑いあったりもつ鍋をつついたり、「生身」の彼らに触れてもなお、「俳優」としての彼らは、そのままであり続けている。
それは憧れでもあるけれど、決して自分はそうはなれない、という諦めを内包した憧れである。
しかし、何故か純粋なミーハー精神を表立たせることが出来ず、たとえば「一緒に写真を撮ってください」とか、「サインください!」なんて言えなかったのは、もしかしたらやはり、どこかで、本当は彼らと同じ地平に立ちたいと願っているからなのかもしれない。
たとえそれが幻でも。
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