ただの、わたし。

七夕の夜は、奇跡的に雨が止んでいた。

いろんな色の、いろんな大きさのきらきらしたものをたくさん、拾った休日だった。
あまりにもたくさんありすぎて、捕まえて切り取ることに夢中になっていたけれど、もうバスケットに入りきらない。

覚えていられないことも、ある。
でもその欠片はもう既に、わたしの血となり、肉となっているから、それでも、かまわない。


 

髪を切る理由。

真夜中、突然髪を切りたくなって、仕方がないので自分で切ってみた。
髪を切るのに理由は要らない。

かくれんぼ

 

 

 

もういいかい？

まぁだだよ。


もういいかい？

まぁだだよ。


もういいかい？




みつけてほしいような、
みつけてほしくないような。



いつ、こたえようかな、とおもっているうちに日が暮れて、


もういいよ。



のこえは、暗闇にとけてしまった。

 

細胞は水を欲する

綺麗になりたい、と思う。
まだそんなことを、とまわりから思われても、やっぱり。

何をやっても中途半端。どんなに良く評価しても、「器用貧乏」。
どこにいても不自由で、どこにいても孤立している。
「自分の居場所」と呼べるところはあるにはあるけれど、どこにでも馴染んで楽しくやれたりは、しない。

誰もが振り向くほど綺麗なら、こんな気持ちにはならなくてすむのではないかしら、と小さい頃は思っていた。綺麗になりたかった。でも、どうしたらいいのかわからなかった。いまも、そう。ほんのちょっとだけ、スキルを身につけはしたけれど。



本当はわかっている。
「綺麗」というのは、見た目だけのことではない、ということ。
きらきら輝くような美しさを手に入れるためには、きっと自分に自信をもつことが大切なのだ。
それはささいなことから積み上げていけるのだということも。時間内に課題をこなすこと、ちょっとした言葉遣い、姿勢の良さ、これだけは譲れないというポリシー、そんな日々の小さなことで少しずつ積み重ねていける。





そうだと、いいなと思う。

come back home

やっぱり帰ってきてしまった。


もう文章は書けないと思っていたし、もう書かないと思っていた。書くことは必要なくなったと思っていた。
でも、どこかで、やっぱり何かを書くことが必要になりつつある気がしてきていた。

わたしがわたしであることを証明するのがどれだけ難しいことか、わからない。


自由になったつもりでいても、こころとからだはやっぱり不自由で、「うまくやれない」自分がいる。


また少しずつ、世界とかかわるためのリハビリテーションをはじめようと思う。