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なんとなく、つれづれ草紙。



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わたしが自分に抱くイメージは昔からずっと変わらない。
それは、巨大でグロテスクな毒蛇、のようなものだ。

うすぎたなくて、臭くて、醜くて、でっぷりと余計な脂肪をたっぷりとつけた身体で、
じめじめした薄暗い場所から、虎視眈々と獲物を狙う。
暗闇にまぎれて目は爛れて潰れ、鼻だけが、やたらと利く。
そして狙いをつけたが最後、そのどんくさい動きで鱗屑をまき散らしながらにじり寄り、
巨体で押し潰して絡め取り、毒を回してゆっくりと嬲り殺すのだ。
そしておぞましい音を立てながら噛み砕き、飲みくだす。

…そんなイメージをずっと自分に対して持ち続けている。
わたしが異常なまでに細い身体を志向したり、見た目にやたらとこだわりたがるのは、
そんな巨大な毒蛇がちらりとでもはみ出すのが嫌だからだ。
そしてちょっとでもわたしに近づくものがあれば、
ひらりと身をかわして遠ざかり、ほんとうのわたしが見えないようにしてきた。

社会の役にたつと言われている仕事を持ち、
しあわせという名の鳥籠で、たっぷりの愛情と、美味しい餌を与えられている。
華やかなお洋服ときらびやかな靴を身につけて、
髪と爪の手入れは欠かさない。
メイクは下手だけれど、それはそれで、笑顔がやさしく見える程度の魔法。

全部、毒蛇を閉じ込める檻なのだ。

…こんなに着込んだ鎧は、だけど脆くて、簡単に脱がされてしまうことも知っている。
だから注意深く注意深く、いなければいけない。
決してこの鎧に誰の指も触れさせないように、いなければ。

そうやって必死に生きてきた。

それなのに否応なしに引きずり出されてしまったわたしの毒蛇。
いや、わたしがみずからすすんで、檻を壊したのだとも言えるけれど。
それは飼い主をゆるやかに食い殺しながら、
あなたにも、このべたべたした醜くて汚い触手を伸ばそうとしている。

だから、お願い、早く逃げて。

…違う、本当はそうじゃない。
あなたの手で、どうか、とどめを刺して欲しいのだ。
こんな醜くて汚いわたしの毒蛇は、生きていたってもう何の価値もないのだから。
あなたのきれいな手が汚れないやり方で、どうか



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** 出演 ** 金平糖企画新作公演「ニュースペーパー」 2017年10月28-11月1日、11月21-22日。 ** 掲載 ** カメラピープルブックレーベル 「だれがなんといおうとだいすきな写真」採用 ** 撮影 ** どりばん「どり盤」CDジャケット、ポスター撮影
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